ホンダ　欧州向けのBセグEV「e:Ny1」発表

ホンダの新型電動SUV「e:Ny1」について知っておきたいこと
ホンダは、欧州市場向けに新型の電動SUV「e:Ny1（イーエヌワイワン）」を発表しました。同モデルは、2023年秋から欧州各国で順次販売を開始する予定です。

e:Ny1とは？
e:Ny1は、ホンダのEVブランド「e:N（イーエヌ）」シリーズの欧州市場向けモデルです。e:Nシリーズは、ホンダが2050年にカーボンニュートラルの実現を目指していることに基づき、電動化を加速させるために展開するブランドです。e:Nシリーズの第一弾として、2019年に発売されたコンパクトカー「ホンダe」に続いて、第二弾となるのがe:Ny1です。

e:Ny1は、コンパクトながらもスポーティーでダイナミックなデザインを持つ電動SUVです。フロントには、LEDライトや充電ポートが配置されたシンプルなフェイスが特徴的です。サイドには、空気抵抗を低減するためのエアロパーツやドアハンドルが装備されています。リアには、LEDテールランプやスポイラーが目を引きます。全体的には、流線型のフォルムとシャープなラインが印象的な外観となっています。

内装は、広々とした空間と高品質な素材で仕上げられています。ダッシュボードには、9インチのタッチスクリーンや12.3インチのデジタルメーターが搭載されており、様々な情報や機能を操作できます。センターコンソールには、シフトバイワイヤや電子パーキングブレーキなどが配置されています。シートは、快適さとサポート性を兼ね備えたデザインで、運転席は8方向パワーシートになっています。また、荷室は465リットルの容量を持ち、後席を倒すと最大1,415リットルまで拡張できます。

e:Ny1の性能や技術は？
e:Ny1は、「e:N Architecture F（イーエヌ アーキテクチャー エフ）」と呼ばれるEV専用のプラットフォームを採用しています。このプラットフォームは、発進直後からのスムーズで力強い加速と繊細な制御を実現する電動モーター、412km（WLTCモード）の航続距離を実現する大容量バッテリー、EV専用のボディ骨格などで構成されています。

電動モーターは、前輪駆動のシングルモーターと、四輪駆動のデュアルモーターの2種類が用意されています。シングルモーターは、最高出力125kW（170PS）、最大トルク315Nmを発揮します。デュアルモーターは、最高出力150kW（204PS）、最大トルク350Nmを発揮します。どちらも、0-100km/h加速は8.5秒以内に達成できます。

バッテリーは、水平に配置されたリチウムイオンバッテリーで、容量は63.6kWhです。WLTCモードで412kmの航続距離を実現しています。充電時間は、AC充電器（6.6kW）で約9時間、DC急速充電器（100kW）で約30分で80%まで充電できます。また、バッテリーは車両の床下に収められており、低重心化や室内空間の確保に貢献しています。

ボディ骨格は、EV専用に設計された高剛性で軽量な構造です。フロントには、衝突時のエネルギー吸収性を高めるための「オムニ・ディレクショナル・コンパチブル・ボディ」が採用されています。サイドには、乗員を保護するための「エース・ボディ」が採用されています。リアには、バッテリーを守るための「EV専用リアフレーム」が採用されています。また、車両制御システムや安全装備なども最新のものが搭載されています。

e:Ny1の価格や発売日は？
e:Ny1は、2023年秋から欧州各国で順次販売を開始する予定です。価格については、現時点では発表されていませんが、同じe:Nシリーズのホンダeが約3,500万円からとなっていることから、それよりもやや高めになる可能性があります。

e:Ny1は、ホンダが欧州市場向けに開発した新型電動SUVです。スポーティーなデザインと走り、高い航続距離と充電性能、先進的な技術と安全性を備えた魅力的なモデルと言えます。カーボンニュートラルを目指すホンダの電動化戦略の一環として投入されるe:Ny1に注目しましょう。

2023年05月14日 18時49分