2024年スバル・ソルテラレビュー:航続距離よりも冒険を重視

この記事で書かれている内容は、
スバルの初の電気自動車、ソルテラの実力を徹底検証。競合他社に劣る航続距離とパワーを、卓越したオフロード性能でカバーする新しい電動SUVの魅力に迫る。です。

スバル・ソルテラ2024年モデル:本格的な電動オフローダーの実力

スバルが満を持して投入した初の電気自動車、ソルテラ。2024年モデルは、スバルらしさを全面に押し出した意欲作となっています。

⚫︎ パワーと航続距離

ソルテラは、前後軸にそれぞれ80kWのモーターを搭載し、合計出力160kW(218馬力)、トルク337Nmを発揮します。
0-100km/h加速は約6.9秒と、中型SUVとしては悪くない数字ですが、電気自動車としては控えめな性能です。

71.4kWhのバッテリーを搭載し、WLTPモードでの航続距離は約414kmとなっています。
これは同クラスの電気SUVと比較すると若干短めで、例えばヒュンダイ IONIQ 5 AWD(454km)やテスラ Model Y ロングレンジAWD(533km)には及びません。

⚫︎ オフロード性能

しかし、ソルテラの真価はオフロードで発揮されます。212mmという高い最低地上高、シンメトリカルAWDシステム、X-MODEなどのオフロード走行支援システムにより、舗装路を離れた場所でも優れた走破性を発揮します。

特筆すべきは、クロスアクスルトルク配分システムにより、前後軸それぞれに最大50%のトルクを振り分けられる点です。これにより、悪路でも安定した走行が可能となっています。

⚫︎ 充電性能と実用性

DC急速充電では最大150kWの充電に対応しており、比較的高速な充電が可能です。ただし、AC充電は6.6kWと若干遅めで、0-100%の充電に約9.5時間かかります。

また、750kgまでのトレーラー牽引が可能なため、アウトドア用途での活用の幅が広がります。

⚫︎ 内装と快適性

5人乗りの広々とした室内空間、快適なシート、優れた視界性など、長距離ドライブでも疲れにくい設計となっています。
ただし、一部のモデルでダッシュボードやドアからの軽微な異音が報告されており、改善の余地があるかもしれません。

総じて、ソルテラは航続距離やパワーでは他の電動SUVに一歩譲るものの、本格的なオフロード性能と実用性を兼ね備えた、スバルらしい個性的な電気自動車と言えるでしょう。アウトドア愛好家や、悪路走破性を重視するユーザーにとっては魅力的な選択肢となりそうです。


YouTubeチャンネル「 AutoGuide.com 」の動画です

2024年10月09日 1,516

全角30文字以上4000文字以内